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by moon99999
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窓際OL トホホな朝ウフフの夜


窓際OL トホホな朝ウフフの夜
斎藤 由香 (著)

新潮社 (2004/04/27)


週刊新潮に連載されているエッセイの単行本化である。
彼女の父親は斎藤宗吉。
そういわれてピンと来る人は、おそらくこの作者も知っているであろう。
父親の筆名は北杜夫。祖父は斎藤茂吉。叔父は斎藤茂太。 ついでに祖母は斎藤輝子さんである。

彼女は大学を出てサントリーに入社(いちおう、それは伏せられているが、実際は読めばわかる)。
10年間くらい広報部で「窓際OL」というのをやっていた。




その後、「薪部長」に呼ばれ、宣伝部で「マカ」の宣伝担当になる。

「マカ」とは摩訶不思議な(おいおい)男性用の天然回春剤である。
これさえのめば男性の悩みは一挙解決!というほどのものらしい。

彼女がマカ担当になってからというもの、彼女の口からは「勃起不全」とか「中折れ」とかいう単語がいろいろ出るようになってしまった。
トホホである。

ついでに彼女がこのエッセイを受けた理由というのも、断ろうと家族と話したら、なんと父親北杜夫が株で破産したときに新潮社から借金をした、という恩があったため、というからなんともいえない。

ただ、彼女が担当をはじめてからマカはものすごい勢いで伸びているそうだ。
なんたって作家のセンセイがたが使い始めたりしたし、週刊新潮でも宣伝しているわけだから。

ハードボイルド・北方謙三先生もトライしてくださったようだが勃起しすぎてよく効果がわからないとか・・・いまでも毎日できる、という人なのだそうで。

ブラディ・ドール好きなんだよな~北方先生の。って関係ないか(笑)

さすがに血は争えない、というか彼女の軽妙なエッセイのノリはとてもいい。
読んでいてふふふ、と笑えるところなんかは父親譲りなんだろう。
私も、そのうちサントリーのマカを試してみようかな。ただし、誰に試すのか、なんてのが最大の問題かもしれない・・(笑)

ちなみにエッセイのなかに、伊豆のホテルに行ったときのことなどもあったが、正直あまり面白くなかった。
やはりサントリーという、動物園のような職場でもまれる姿とか、あるいは彼女の友達がいろいろ経験をしていくのを聞く、というようなのがいい。

しかし・・・超美人の彼女の友人がさえないおっさんとラブラブだ、というのを聞いて、結構勇気がわいてきた私であった・・・って情け無い(^^;)

さて後半は仔マンボウとしての彼女のエッセイだ。
一緒に旅行した話や、躁病の父をもつ苦労、そして昔話などが語られる。

昔は私も北杜夫を読み漁ったものだ。エッセイにでてくる小さな娘がこう育ったかとおもうと感慨深い。
彼女が出てくるエピソードに、カニサラダの話がある。彼女を連れて父がでかけていって、何かを食べようとして彼女がカニサラダを注文した話だ。
まさにその話を彼女が書いていたのに感慨を覚えた。彼女はそのときの記憶があるとはとても思えない。でも愛する父の書いたエッセイなどしっかり読んでいて、自分が出ているところはとくにちゃんと覚えておくのだなあ、と。
こういうのこそ、本当の家族愛なんだな、と思った。

躁病を何度も経たマンボウも、もはや年をとってしまった。それは残念ながら確かなことだ。
それを感じるのは少し悲しいものがある。
私がイメージするマンボウは、アタオコロイノナにあこがれ、ハエだ、ハエだといって女子トイレまで走りこみ、株で破産をし、マブゼ共和国の歌を歌うマンボウだ。

だが時がながれるのは世の定め。
あとは、窓際OLが阿川佐和子の二の舞で独身を通したりすることがないように祈りたい。

やはりこの血筋は絶やして欲しく無いからだ。


お勧め度:☆☆☆☆★ おもわずウフフ、と笑ってしまう。 週刊新潮を買う場合にもこのエッセイはぜひお見逃しなく!
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by moon99999 | 2004-12-25 00:30 | エッセイ