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by moon99999
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家守綺譚

4104299030家守綺譚 梨木 香歩
新潮社 2004-01
http://tinyurl.com/dn6th

これも「本屋大賞」ノミネート作品である。
タイトルをどう読むんだろう、どんな中身なのかな、などと考えていた。

これは、徳川家斉の三男で、時代が味方せずについに将軍になれなかった、徳川家守という男の波乱万丈の人生を描いた話、ではない。

語り手が、死んでしまった親友にゆかりのある古家の管理をする。彼は貧乏作家だ。
そうすると、時に不思議な訪問客がやってくる。

死んでしまった友人やら、和尚に化けたキツネやら。
さるすべりには懸想されるし、犬はなんだか「その世界」では有名な仲裁犬ということになっていたり。
カッパがいろいろ出てくることもある。

ただし大事件は起こらない。
人間ともののけが共存していたころの話である。

そして、ここに登場するもののけの大部分は人を襲ったりしない。

だまして楽しむようなことはあるようだが、それ以上ではない。

その中で時はゆっくり流れ、ついでに彼は親友がどうしてあの世に言ったのか、戻ってこられないのか、といったことを知ることになる。

淡々とした話しだが、いろいろ起こる小さな事件がそれなりに楽しめる。

漢方薬のような作品かもしれない。(うまくいえないのがもどかしい)。

お勧め度:☆☆☆☆   あなたの隣に居る人は人間ですか?



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by moon99999 | 2005-05-25 23:41 | 文学系