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by moon99999
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最後に咲く花

409386148X最後に咲く花 片山 恭一

小学館 2005-04


http://tinyurl.com/73u28


私には沙織という恋人がいる。とくに不満はない。
それなのに、私は、昔の同級生の由希と出会ってしまった。
由希は、死の床についている。




由希とは、もう話しをすることしかできない。
もともとそれ以上の関係でもない。

波佐間という友人がいる。
山へのぼっていって、戻らない。
どうやら資金に行き詰まっていたらしい。

だが私は彼が自殺しにあがったのだとは思えない。
私は、彼を探しに山へ行く。
そして・・・

片山恭一の小説には、病気が出てくる。不治の病のようだ。
そればかりを小道具にしなくてもいいはずなのに、なぜ彼は病気を題材にすることにこだわるのだろうか?

どうしてもトーンが暗くなってしまう。愛だけでなく死というものが現実感を帯びて迫ってくるからだ。

人の心は理窟だけでは計れない。とくに、病気という極限状況では本人、そしてまわりの人間たちはどう思うか。そしてどう動くのか。どう動くのがベストなのだろうか。

こたえは誰も持っていない。


お勧め度:差し控え   
(病気ばかり題材にしないでほしいです。)
by moon99999 | 2005-08-08 00:22 | 恋愛小説