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by moon99999
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Dr. TV (舞台)

日本テレビの福澤朗アナウンサーが座長をやっているDr.TVという舞台を見てきた。

福澤アナウンサーは実は学生時代は演劇をやっていて、どこかの劇団に入団しようとしてテストで落ちて日本テレビに就職した、ということだ。
そしてその当時の知り合いに、今の劇団キャラメルボックスの代表がいて、その縁で去年初めて福澤一座、として日本テレビのアナウンサーを使用した演劇「進め!ニホンゴ警備隊」を上演した。
私はそれを見ているので、今年も見に行くことにした。

今年のストーリーは、福澤が演じる汐留TVの中の医者(「産業医」である)のところにいろいろな不安を訴えるアナウンサーやタイムキーパー、出入りの番組制作会社の人間などがやってきて、事件が起こっていくというものだ。

キャラメルボックスのメンバーも何人か出演、それ以外は日本テレビのアナウンサーだ。

アナウンサーといえばしゃべりのプロではあるから、演技は未熟であったとしても、せりふの声はさすがによく通る。

去年は女子アナ、男子アナのおゆうぎ歌(あえてこう言おう)がたくさんあったが、今年は女子アナだけだしそれほどのものでもなかった。それでいい。べつに私はそれを目当てに見に行くわけではないから。 (だが、もしかしたらそれを期待してくる観客が多いのかもしれないが)

感想としては・・・正直なところ、物足りない。
昨年の脚本はすごくしっかりと作りこまれていた。構想4年というくらいだから、さすがにちゃんとしている。 一方、ことしは当然1年未満で準備していることになるから、なかなかゆきとどかないのは仕方ないといえるだろう。

あ、明らかにしておかなければいけない。昨年も今年も、脚本を書いているのは福澤アナなのだ。
彼には才能があると思う。ただし脚本を書いて監督や演技指導も一緒にやって自分のせりふも覚えて・・・というのをやっていくには限界があったのだろう。もちろん指導関係はキャラメルボックスがやってくれる部分も多かっただろうがそれで満足できるとは思えない。やはり座長としては多くの点を要求したのではないだろうか。

いずれにしてもこれはそのうちDVDが出るだろう。またBS日テレでも放映されるらしい。
ただ、DVDでみても、舞台の生の迫力はどうしても出ない。
私が舞台をDVDやTVで見るのがきらいなのはそのためだ。
どうしても飽きてしまうのだ・・・
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by moon99999 | 2005-01-29 23:37 | ランダムウォーク

真夜中のマーチ


真夜中のマーチ
奥田 英朗
集英社 2003-10
http://tinyurl.com/5auj5

ヨコケンは、イベント屋としてパーティを主催して稼いでいるが、その一方、カモをみつけるとその相手をはめて、恐喝してあがりを得るようなこともやっている。
その餌食としてかかったのが三田総一郎(ミタゾウ)。 三田物産の社員だ、ということで三田財閥の御曹司だ!と早合点したヨコケンは、ミタゾウをはめようとして失敗する。
この二人に、アクティブな美人のクロチェが加わり、大金の強奪を計画する。 クロチェの父親とミタゾウのポルシェをとりあげたヤクザがターゲット。果たして・・・

というのが一応のストーリーだ。(かなりいい加減だが、書評のコピーとかではないのでそのほうがリアリティがあるとは思う)

いまや大人気の奥田英朗である。
ただ、この本はちょっとパワー不足かな、という気がした。

前半はとても面白いが、本来はもっと面白く手に汗を握るはずのチェースが、あまりわくわくしない。それにヨコケンの子分の役割がちょっと弱い気もする。

だが、結末はとてもスカっとする。実際こんな結末になるとは思わなかった(これは私がちょっとひねくれた読み方をするようになってしまったからかもしれない)。

明るい気分になりたいときにはお勧めだろう。

お勧め度: ☆☆☆ 1/2  楽しく、軽く読めます。ミタゾウみたいなサラリーマン生活っていいかも・・・





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by moon99999 | 2005-01-29 23:09 | エンターテインメント系

ブラジャケ

最近、東京の本屋で、無料のブックカバーがおいてあったりする。文庫本のだけどね。
これが結構、こじゃれているものもある。
私がこのまえピックアップしたのは The Suit Companyのものだった。
要するに安売りスーツ屋の広告なんだが、シックで、そんなものには見えなかった。

それが「ブラジャケ」と呼ばれるものだというのは初めて知った。
要するにブランドジャケット、ということだそうで、広告になるブックカバーだ。

数年前から、広告の無料ポストカードも喫茶店やバーなどで見られるが、それのブックカバー版ということになる。

広告になって、使うほうもうれしいんだから、一石二鳥ということになる。

どんどん普及してほしいものだ。 ただ、文庫にカバーをつけっぱなしだと中身がなんだかわからないので困るのだが・・・

ブラジャケのHPはこちら http://www.b-j.jp/


エキサイトの記事は↓
書店でもらえる「ブラジャケ」って何だ?! | Excite エキサイト




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by moon99999 | 2005-01-27 20:55 | 本にかかわる話

愚か者死すべし

愚か者死すべし 原 尞 
早川書房 2004-11-25
http://tinyurl.com/5udvm

「警察では、さよならを告げる権利はつねに警察官がもっていて、むしろ罪の無い人間ほどその権利から遠ざけられているように感じるものだ。私が自分を罪の無い人間だと信じていられたのは、思い出せないくらい遠い昔のことだが、それにしてもその罪は警察官にとやかく言われるような筋合いのものではなかった。」

こんな翻訳調の文章。
これこそ、9年間の沈黙を破って出版された原尞(漢字はこれが正しい。アマゾンでは寮、と書いているが間違いである。まだひらがなで書くほうが良心的だ)のハードボイルドだ。

まるで、小池光が訳したチャンドラーの文のようだ。
ページをめくると、大鹿マロイが出て来そうな感じがする。これこそが、彼の真骨頂だ。

主人公の沢崎は私立探偵。 依頼者の女性が不思議なことを言う。父親が無実の罪で自首したので助けて欲しい、というものだ。
沢崎が警察に同行すると、駐車場で男が狙撃された。犯人の車にとっさに沢崎は自分の車をぶつける。犯人は逃げ去り、警察官が殉死した・・・

政界の秘密を知る大金持ちの老人、警察官を名乗るなぞの男、誘拐犯のスズキイチロー、老人のもと愛人の美女、依頼者の美女・・・多くの人間がからみあう。そして沢崎に協力したり邪魔をする警察官たちとの駆け引きもある。

何より、沢崎がスーパーマンでないところがいい。
腕っ節もたいして強くは無いし、それに小心者だ。 そして・・・ハードボイルドとしての重要な要件であるところの、「女性に対して手を出さない」というところは、本当に理想的な探偵だ。

ハードボイルド(むしろ、チャンドラー型のハードボイルド)の真骨頂は、「やせ我慢」にあるのだから。

最後のところの謎解きがばたばたばた、と行ってしまうところは少し惜しい。
もう少し、謎を深めてみたり、激しいチェイスなり応酬があってもいいはずだ。(大沢在昌なら乱闘や追跡があるだろうし、馳星周ならあと5人くらい死ぬだろう。)
だが、それでもこの作品の魅力がそれほど落ちるわけではない。

スーパーマンではない探偵、沢崎の活躍を思い切り楽しみたい。

あとがき、で作者は今後続編を早いうちに書くということを宣言している。
ぜひ、期待したい。

お勧め度: ☆☆☆☆1/2 チャンドラーが好きな人なら必読!

注:レイモンド・チャンドラーとは、かの有名な「長いお別れ」を書いた作家です。


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by moon99999 | 2005-01-27 00:06 | エンターテインメント系

テロリストのパラソル

テロリストのパラソル藤原 伊織
講談社 1995-09
http://tinyurl.com/6zdam

乱歩賞と直木賞をダブル受賞した作品。
その後、爆弾の模倣犯のようなものまで現れたという意味でも社会に影響を与えている。

アル中バーテンダーの島村は、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。
なぜ爆弾だったのか。ホームレスはどういう役割をしていたのか。 生き残った女の子はどうしたらいいのか。彼女はいったい何者なのか。  当然のようにヤクザもやってくる。 犯人を追うことになった島村に、いろいろな事件が襲い掛かる。
そして・・・テロリストの狙いと島村の過去が交差する。
東大出の過去は何を意味するのだろうか。
そして島村はなぞの企業にぶちあたる・・・


先入観なしで読んで欲しい傑作だといえる。


お勧め度;☆☆☆☆  
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by moon99999 | 2005-01-26 00:04 | エンターテインメント系
カリフォルニアのニューポート・ビーチで、大量のイカがうちあげられているらしい。
異星生物級の巨大イカの大群に占領されたビーチ | Excite エキサイト

ここで紹介されている。しかしエキサイトには写真がなかった。そこで、他のソースを探し、ロイター、CNNと見てみたら、NBCにこういう写真があった。

http://www.nbc4.tv/slideshow/news/4109704/detail.html?qs=;s=4;p=news;dm=ss;w=320

でもこれはそんなに巨大ではない。

むしろこの写真がいいだろう。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/4193409.stm
b0059882_0132424.jpg


なるほど。これは大きいなあ。これが何百も海岸にうちあげられているとしたら、それは結構不気味かもしれない。

日本人だったら、このイカ、持ってかえって食べるのだろうか?でもカリフォルニアだから、すぐに傷んでしまうかもしれない。結構暑いからね!

でも、浜でそのままイカバーベキュー、なんてのもオツなものかもしれません。

サンフラン近郊在住のかた、もし見てたら、ぜひバーベキューにトライしてみてください(笑)
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by moon99999 | 2005-01-24 00:16 | コネタ

散る。アウト

散る。アウト   盛田隆二
毎日新聞社 2004-10
http://tinyurl.com/6cj4g

書評で紹介されていたので、読むことにした。

耕平は、元は妻子ある普通のサラリーマンだったが、商品先物に手を出し、あっという間に破滅。離婚し、サラ金から逃げてホームレスになっている。
公園で彼は仕事を提供されることになった。
国際結婚ビジネスだ。 中国人と偽装結婚のはずが、彼が行った場所はモンゴルだった。
そこで、彼を連れて行った日本人の組織の人間が殺され、彼は花嫁のダワと逃げることになる。 ダワはロシア人だった・・・
舞台はモンゴルからシベリア鉄道へ。 そしてまた・・・

中国人との偽装結婚はよくある話だが、モンゴル、というのは新しい。とくにモンゴルの現地の話がかなり出てくる、ということは、作者はちゃんと現地の取材をしたのだろう。

だが、モンゴル、シベリア鉄道、フィリピンなど、多くの場所がある。そべて取材旅行で行ったのだろうか?

冒険というか、迫りくる危機への対応が迫られるのはお約束ともいえるだろう。
ただし、飛行機で会った女性との関係が、もう少しストーリーの伏線として働いて欲しいと思った。
そして、結末はどうなのか。
タイトルの「散る。アウト」ということを示しているのだろうか。
「自分の家の庭で見つからないものは、どこへ行っても見つからない。」という水上の言葉は、何を暗示しているのか。いないのか。

解釈がわかれる結末だと思う。まるで、「あしたのジョー」の結末のように・・・

読んだ方は、結末についてのご意見、ぜひお聞かせください。
議論したいのです。お待ちしています。 (メールでもコメントでもかまいません)

お勧め度:☆☆☆☆  テンポよく話が進みます。 ただ、最後のほうは、ちょっと駆け足です。




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by moon99999 | 2005-01-23 23:57 | エンターテインメント系

勝手にめくれない本

勝手にめくれない本、が発明された。
どういう意味かと一瞬わからなかったので生地を見てみた。
そうしたら、簡単だ。本は開いておくと、折り癖がついていなければ、閉じたりべつのページにいってしまう。 それが、今度の発明では、どこのページでもひらいたままになるということだ。

作り方が違うので、従来よりも一冊7円ほど高くなる、というがそれくらいなら紙の値段で吸収できるというし、そうでなくても10円上がってもそのほうが便利ならそれでいいだろう。

もともと障害者のリクエストで発明したそうだが、実際はニーズは多いと思う。
学校の授業を聞いているときのことや、あるいは料理をしているときなど、使い道はたくさんありそうだ。

昔見た秋月りすの「奥様進化論」だったか、奥さんが料理の本を見ながら作っていて、「肉を入れて・・・」でぱら、っとページがめくれ、「・・・味噌を入れてねぎを散らす」 と続き、だんなに「何を食わせた?」と言われて「ビーフストロガノフ」のはずであるが・・・ というオチだった。

この技術が採用されれば、そういうこともなくなるのではないか。
世界的に画期的な発明だと言えるだろう。

「勝手にめくれない本」が登場! | Excite エキサイト (http://www.excite.co.jp/News/bit/00091106107015.html)




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by moon99999 | 2005-01-22 23:39 | 本にかかわる話
片付けない作家と西の天狗 笙野 頼子
河出書房新社 2004-06-18
http://tinyurl.com/53sd8

先入観なしでこの本をとりあげた。
笙野 頼子を読むのは初めてだ。
エッセイ集かと思っていた。

すると・・・不思議な感じがした。
エッセイのように見えるのだが、ところどころエッセイではなくなっている。
むしろ私小説、とでもいうのだろうか。
日常の中に突然非日常、というか超自然が入ってくる。
歩いていると突然天狗がやってくるとか。
本を探して地下図書館に行くとか。地下図書館は動物とかいろいろな生物がいる図書館らしい。

彼女は猫好きだ。野良猫に手術をして、地域猫にしようとしたのだが、結局地元の反対などにあい、一戸建てを買って引っ越したということだ。
一戸建てに猫4匹と人はひとり。

その家に、神様やらもののけやらがやってくる。
その一方、作家生活のなかで、文学論争をしているといろいろな圧力と言葉狩りにあり、ストレスがたまっていくということも書かれている。

没原稿を書く、というのは何もしていない、ということと同じだというのだ。

どのような論争だったのか、あとで探してみたら、どうやら大塚英志との論争だったらしい。
大塚は文学は売れなければだめだといい、笙野は、売れることと芸術性は別物だ、と反論した。 彼女は芸術の商業主義からの分離を言う一方、大塚はマンガが売れることで出版社が成り立っているというようなことを言っていたらしい。
らしい、というのは実際に見たわけではない孫引きだからだ。

いずれにしても、この論争にともなう「言葉狩り」のストレスは彼女にはずいぶんこたえたらしい。もしかしたらこれは私小説というよりエッセイなのかもしれない。

彼女は日常のなかで幻想としての神様を見ていたのかもしれない。

お勧め度:☆☆☆  文学論とそれぞれの主張を読んでから見たほうがいいかもしれない。
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by moon99999 | 2005-01-22 16:17 | 文学系

本屋大賞

「本の雑誌」が、去年から「本屋大賞」という賞を始めた。
書店員が選ぶ、本の大賞だ。
去年は「博士の愛した数式」が受賞した。 面白い本だった。

今年のノミネートは以下のとおり。

ノミネート作品(五十音順)
『明日の記憶』 荻原浩 光文社
『家守綺譚』 梨木香歩 新潮社
『黄金旅風』 飯嶋和一 小学館
『そのときは彼によろしく』 市川拓司 小学館
『対岸の彼女』 角田光代 文藝春秋
『チルドレン』 伊坂幸太郎 講談社
『犯人に告ぐ』 雫井脩介 双葉社
『袋小路の男』 絲山秋子 講談社
『夜のピクニック』 恩田陸 新潮社
『私が語りはじめた彼は』 三浦しをん 新潮社

かなり有名な本も多いが、知らない本もある。

書店員が選ぶわけだから、本屋で売れているというよりは、書店員として、みんなに買って読んでもらいたいという本ということになる。

どれもまだ読んでいない。まず荻原浩は読みたいな。




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by moon99999 | 2005-01-22 13:23 | ランダムウォーク