正蔵の襲名披露
2005年 04月 04日
先日、林家正蔵の襲名披露興行を、上野の鈴本に見に行ってきた。
司会に小朝、口上は小三治、それと円蔵が出てきた。
その他、らぶ平やいっ平が出てきたり、紙切りの正楽とかもでてきて、それなりに楽しめた。
前売りはすべて完売。 立ち見席が当日にあっただけだ。
口上のところで、小三治がなぜか自分の体の話とかを始めて、とまらなくなってしまった。途中で塩蔵がいい加減あせって、止めに入ったが、それでもなかなか終わらず、自分でもどう止めたらいいのかむづかしくなっていたようだ・・・。
だが、小三治は、こぶ平の正蔵を後押しした一人だ、ということが夏目房之介の「で」にも書いてあったので、彼はやはりこぶ平=正蔵を買っているのだろう。
で、お目当ての正蔵。
正蔵とは、もちろん彦六のことではなくて、元こぶ平だ。 海老名泰孝の名前で「テレビ探偵団」に出ていたこともあったっけ。
彼の高座をみるのは、去年の「六人の会」による大銀座落語会以来になる。
あのときには、息子の「こぶた」が出てきて、「平林」をやったのが印象に残っている。
今回は「子別れ」 これは後段らしい。(奥さんを追い出すまでのところが前段らしいのだが、これは聞いたことは無い)
有名なこの噺を選んだところに、正蔵の意地があるのだろう。
落語が好きな人間なら必ず知っているこの噺をやる事で、古典芸能の継承者であることを世に宣言する、ということなのではないか。
感想としては、うまいが、それほどでもない、ともいえるような気がした。
おちの言い方のところで、私が期待した言い方とちょっと違ったかな、という感じもあった。
ただ、これは人それぞれで受け取りかたが違うだろう。
ここまでの古典をやる、ということは、落語家が、多くの観客が自分のなかにもっているイメージと戦う、ということでもある。
そして、そのイメージを圧倒するほどのうまさ、あるいは新しい解釈などを盛り込むことで、初めて全員を平伏させることになるのではないか。
今回は、そこまでには正直至らなかった気がする。 ただ、女性の観客の少なからずが、ハンカチで目を押えていた、ということを考えると、やはりよかったのではないか。
当日花粉症がひどい人たちだっただけかもしれないが(笑)
ちなみに高橋英樹さんが観客の一員として来ていた。 彼もマスクをしていたが、これが変装のためなのか、花粉症のためなのかは定かではない。
正蔵には、これからも古典にこだわってほしい、と思う。
いつか、彼の「文七元結」を聞いてみたいものだ。
司会に小朝、口上は小三治、それと円蔵が出てきた。
その他、らぶ平やいっ平が出てきたり、紙切りの正楽とかもでてきて、それなりに楽しめた。
前売りはすべて完売。 立ち見席が当日にあっただけだ。
口上のところで、小三治がなぜか自分の体の話とかを始めて、とまらなくなってしまった。途中で塩蔵がいい加減あせって、止めに入ったが、それでもなかなか終わらず、自分でもどう止めたらいいのかむづかしくなっていたようだ・・・。
だが、小三治は、こぶ平の正蔵を後押しした一人だ、ということが夏目房之介の「で」にも書いてあったので、彼はやはりこぶ平=正蔵を買っているのだろう。
で、お目当ての正蔵。
正蔵とは、もちろん彦六のことではなくて、元こぶ平だ。 海老名泰孝の名前で「テレビ探偵団」に出ていたこともあったっけ。
彼の高座をみるのは、去年の「六人の会」による大銀座落語会以来になる。
あのときには、息子の「こぶた」が出てきて、「平林」をやったのが印象に残っている。
今回は「子別れ」 これは後段らしい。(奥さんを追い出すまでのところが前段らしいのだが、これは聞いたことは無い)
有名なこの噺を選んだところに、正蔵の意地があるのだろう。
落語が好きな人間なら必ず知っているこの噺をやる事で、古典芸能の継承者であることを世に宣言する、ということなのではないか。
感想としては、うまいが、それほどでもない、ともいえるような気がした。
おちの言い方のところで、私が期待した言い方とちょっと違ったかな、という感じもあった。
ただ、これは人それぞれで受け取りかたが違うだろう。
ここまでの古典をやる、ということは、落語家が、多くの観客が自分のなかにもっているイメージと戦う、ということでもある。
そして、そのイメージを圧倒するほどのうまさ、あるいは新しい解釈などを盛り込むことで、初めて全員を平伏させることになるのではないか。
今回は、そこまでには正直至らなかった気がする。 ただ、女性の観客の少なからずが、ハンカチで目を押えていた、ということを考えると、やはりよかったのではないか。
当日花粉症がひどい人たちだっただけかもしれないが(笑)
ちなみに高橋英樹さんが観客の一員として来ていた。 彼もマスクをしていたが、これが変装のためなのか、花粉症のためなのかは定かではない。
正蔵には、これからも古典にこだわってほしい、と思う。
いつか、彼の「文七元結」を聞いてみたいものだ。
by moon99999
| 2005-04-04 00:34
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